好きなことを仕事にするのはなぜ難しいのか?

好きなことを仕事にするのはなぜ楽しいのか? のんびりビジネスの方法

私のような、のんびりビジネス、あるいはスモールビジネスをしようとする人は「好きなことを仕事にしたい」と思う人は少なくないはずです。

しかし、これがなかなか難しいと思い悩むことも多いのではないでしょうか。

それはなぜか。実は「好きなこと」というのは、複数の要素の ”パズル” によって出来上がっているので、それがストレートにお金につながることが多くないことにこの悩みは起因しています。

今回はそのあたりを書いてみましょう。

好きなこと=職業という誤解

「好きなことを仕事にしよう」というキャッチフレーズの前提として、「好きなこと」=「職業」という構図を思い浮かべる人はきっと多いでしょう。

野球が好きだから「プロ野球選手」、小説が好きだから「作家」みたいな感じです。

もちろん、これがそのまま当てはまるという人もいます。

ですが、たいていの人はそのままは当てはまりません。これに気付けるかどうかが、自分らしく生きられるかの分岐点だとも言えます。

職業を分解してみる

例えば、書き手の多い「作家」(ここでは長編小説作家とします)で考えてみましょう。

「作家」を志望する人の多くは、読書をたしなむ人が多いと思います。

自分の好きな作品、あるいは好きな作家を見つけて、「自分もこんな作品を書きたい」と思う。そこから「作家」を目指すというルートは珍しいものではないでしょう。

だからこそ、無料で投稿できる小説サイトには日々小説が投稿されているわけです。

しかし、このような「憧れ」には様々な錯覚を見せる魔力があります。

自分の好きな作品に作風どころか話自体が似通ってしまい、パクリみたいになってしまう。あるいは、求めるハードルが高すぎて完成させられない。それどころか、書き始めたはいいものの、最後までたどり着かない。

こういうことで悩む人もいるのではないでしょうか。

これはひとえに「憧れ」による錯覚、あるいは幻覚を見ているからです。

要するに「作家」という職業に対するイメージが漠然としてしまっているわけです。

「作家」が提供すべき価値とはいったいなんでしょうか。それは「作品」の面白さです。この面白さは色々な定義があるでしょうが、読者に何かしらの疑似体験をさせ、そこで欲求を満たす、つまり「カタルシス」を得させることが本質的な価値だろうと思います。その体験させる手法や欲求の種類が人や作品によって異なることで、全体としては多様性のある作品群になっているわけです。

いわゆる純文学の場合はもう少し芸術的な側面も必要になるのかもしれませんが、大衆小説、ライトノベルでは多くがこれに該当するはずです。

「作家」は極端な言い方をすれば、その価値を提供さえすれば良いとも言えます。これはかなり乱暴な言い方ですが(笑)

そして、その価値を提供するために「プロット(構成)」「キャラクター」「文章」という3つの要素を適切に組み合わせて作品に仕上げています。

しかし、「憧れ」に引っ張られているとそれが見えなくなってしまう傾向にあるのです。

では、「憧れ」は悪かと言えば、そんなことはありません。やはり、きっかけとして「憧れ」は一つの重要な入口です。

大切なのは「憧れ」を分解し、「自分の好きなこと」は何なのかを明確にすることです。

例えば、人を感動させる(泣かせる)ところに憧れたのであれば、自分がどういったところに感動するのかを分析したうえで、その手法が「小説」しかないのかを考えてみると良いでしょう。

小説を書くという行動は、実際には先ほど書いたような複数のブロックに分けることができます。

プロットを制作する、キャラクター設定を考える、文章を書いていく。大雑把に分ければ、この3つくらいですね。

一口に「作家」と言っても、実際には様々な要素の組み合わせで成り立っており、そのどれもが必要なのです。

全部が一定程度こなせるのであればいわゆる「作家」(長編小説作家)を目指しても良いかもしれませんが、どれかが「苦手」であったり、「苦しい」と思うのならば、好きな部分を活かせる別のことを模索したほうが結果的には良いかもしれません。

もし、文章よりもイラストを描くほうが好きなら「漫画家」のほうがいいかもしれませんし、プロットは苦手だけどキャラクターを考えるのが好きならお芝居とかのほうが向いているかもしれません。役者は人物を深掘りすることが求められるので。あるいはキャラクター同士の関係が好きなら、ショート作品で勝負するということも考えられます。

プロットは得意だけど、ほかは苦手だというときは、Youtubeの台本制作やキャラ設定は浅くて良いジャンルでやってもいいかもしれませんし、そもそも構成が得意ということは色々な仕事でその力を発揮することができるはずです。人の感情をコントロールするというのは、ビジネスをする際にとても重要だからです。

多くの人が「好きなことを仕事にしよう」と思って挫折しがちなのは、この職業の分解が不十分で、漠然としたイメージのままそれを目指してしまうからです。

「好きなことを仕事にしよう」と考えると、実は考えることがたくさんあり、何度も失敗します。私も何回も失敗してきています。

自分のことを理解することは、とても難しいからです。

「これが好きに違いない」と思っていたら、「あれ、ちょっと違うのかもしれない……」なんて日常茶飯事です。

だから、あきらめずに考え続けて、トライ&エラーを繰り返すことが、「好きなことを仕事にする」うえではとても重要だと私は思います。

それゆえ、「好きなことを仕事にする」というのは難しいのです。ポンポンポ~ンと行く人はほんの一握りです。そういう人を見ると憧れるかもしれませんが、そういう人は一種の天才です。

あなたはあなたです。マイペースにやっていきましょう。きっと大丈夫です。

こういう悩みに伴走してくれる本や記事は少なくて、すぐに上手くいくみたいに書かれがちなので、上手くいかないと自分はダメなのではないかと思ってしまうかもしれませんが、すぐ上手くいくほうが珍しいと思うので、自信を失わないで大丈夫ですよ!

決して無駄じゃない

こういう考えて、考えて、失敗を繰り返す時間は仮にすぐに結果につながらなくても、決して無駄にはならないと思います。

自分を深く理解しておけば、致命的な失敗を減らすことができますし、自分にとって居心地の良い場所を見つけたり、作り上げることが将来的にできるようになる可能性が上がるからです。

未来のための時間的な投資という意味では、私は悪くない時間の使い方だと思います。

このサイトでは、そういう時間を一緒に過ごしましょうという提案と共に、一緒に考えたり、悩んだりしていく機会を提供していきたいと思っています。また、のんびりやっていこうと思ったら、どうしても孤独になりがちなので、それを解消していけたらいいなとも考えています。

一緒に悩んで、良い未来をゲットしていきましょう!

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